フリーランスとして活動する人にとって、名刺は大切な営業ツールの一つです。
しかし名刺を作るにあたり「何の情報を載せればいいの?」「仕事の依頼につながりやすい名刺にするにはどうしたらいい?」と悩んでいる人もいるかもしれませんね。
今回の記事では名刺に記載すべき情報、名刺を仕事につなげるコツ、名刺作成サービスの選び方、おすすめの名刺作成サービスについて余すことなくお伝えします。
Contents
フリーランスが名刺に載せるべき情報
名刺に記載すべき情報は「自分が何者なのか?」を示す情報に絞りましょう。具体的には以下のとおり7つの情報を載せるとよいです。
名前
まず名前を覚えてもらわなければ意味がありませんから、他の情報より目立つように大きく表示させましょう。ふりがなやローマ字表記を書いておくとより親切ですね。
普段使っているペンネームやハンドルネームで名刺を作っても問題ありません。
本名も載せておきたい場合はペンネームの後ろにカッコ書きで入れておくなど分かるように書いておきましょう。
肩書
肩書は名前と同じくらい重要な情報です。なぜなら自分の仕事内容を相手へ的確に伝える必要があるからです。
会社員であれば会社の名前やブランドが名刺代わりとなり、役職や部署名まで説明すればどんな仕事をしているのかは分かってもらえました。
しかしフリーランスとして活動する以上、会社という後ろ盾はありませんから、自分がどういう仕事をしているのかを一目で分かるようにしておかなければならないのです。
記載する内容としてはライターやデザイナーなどの職業名、弁護士や税理士といった専門の職業名などが挙げられます。
自分で考えた個性的な肩書を載せるのもインパクトがあって覚えてもらいやすくなるでしょう。
例えば自分の将来のお客さんを見据えて「中小企業むけ集客コンサルタント」や「美容院専門コンサルタント」という肩書をつける方もいらっしゃいます。
住所
住所の記載は必須ではありませんが、書いておくことで信用度が高まります。
しかし自宅で仕事をしている、などの事情で住所を知られたくない場合もありますよね。
住所を載せたくない人はレンタルオフィスやバーチャルオフィスの利用を検討してみてください。
レンタルオフィス、バーチャルオフィスとは事業に必要な情報(住所や電話番号)やオフィススペースをレンタルできるサービスのこと。
レンタルした住所を名刺に載せれば、プライバシー保護の観点からも安心です。
メールアドレス
メールによる業務連絡はフリーランスとして活動している人にとっては使用頻度の高い手段です。
クライアントとのコミュニケーションはほとんどメールですませている、という人も多いのではないでしょうか。
個人用のアドレスを仕事でも使っている人は、この機会に仕事用のアドレスを新しく作っておきましょう。
メールアドレスはGmailなどに代表される無料アカウントでも問題ありませんが、より信頼性が高まる独自ドメインのアドレスをおすすめします。
電話番号・FAX番号
普段はメールで連絡を取り合っているのでほとんど電話を使わない、という場合でもクライアントによっては電話でのコミュニケーションを求められることもあるのでなるべく記載しておきたいですね。
電話番号は携帯電話のものをおすすめしますが、番号を一つしか持っていない場合はメールアドレスと同様に仕事用の番号を用意するのがおすすめ。
FAX番号については仕事で使っているのであれば書いておくとよいでしょう。
SNSアカウント
Twitter、Facebook、Instagramなど仕事でSNSを活用している場合は、アカウントを載せておくと新たな依頼が舞い込むかもしれません。
ネット上で活動することの多いフリーランスの人は連絡手段の一つとして載せておいてもよいのではないでしょうか。
ただし発信している内容が個人的なものばかりでは仕事につながる可能性は低いため、投稿内容が区別されていないアカウントは記載しない方がよいでしょう。
実績(ポートフォリオサイトなど)
今までの実績をまとめたポートフォリオサイトなどがあればURLを記載しましょう。
実績を提示できればしっかり仕事をしていることをアピールできますし、クライアントが制作物のクオリティを判断できるため仕事につながりやすくなります。
実績として挙げられるのはWebデザイナーであれば制作したWebサイト、Webライターであれば寄稿した記事や運営しているブログなど。
URLをQRコードにしておけば入力の手間が省けて便利です。
実績の提示は必須ではないため、裏面に載せておくと情報が整理された分かりやすい名刺になります。
フリーランスの名刺は2種類作るべき?
フリーランサーにとって住所や電話番号などの個人情報を名刺に記載すべきなのかは非常に悩ましい問題ですよね。
特に女性はストーカー被害に遭うなどトラブルに巻き込まれる可能性もあるので、個人情報を載せることにためらいがある、という人も多いのではないでしょうか。
しかし住所や電話番号などの情報が明らかでないと信用してもらえず仕事を任せてもらう可能性も低くなります。
例えばある会社のHPで住所や電話番号が書かれていないと、「なんだか怪しい…」と思いませんか?
それと同じで素性が明らかでない人に仕事を依頼しようとは考えにくいでしょう。
フリーランサーにとっては信用を勝ち取ることが重要ですので、仕事のチャンスは逃さないようにしたいものです。
そこでおすすめなのが、連絡先を記載した名刺と記載していない名刺の2種類を用意すること。
信頼できるクライアントには連絡先が載っている名刺を渡し、異業種交流会など不特定多数の人が集まる場では連絡先なしの名刺を配る、など工夫しましょう。
2種類の名刺を使い分けることで、スムーズに名刺交換できます。
フリーランスが仕事につながる名刺を作るコツ
ここからは仕事を受注しやすくなる名刺作りのコツを以下のとおり3つご紹介します。
名刺のサイズにこだわる
一般的な名刺の大きさは55mm×91mmです。レイアウトは縦でも横でも構いませんが、読みやすさを第一に考えましょう。
個性を出すために細長い名刺や正方形の名刺など変わった形のものを用意する人もいますが、名刺入れに収まらないものは管理がしづらく最悪の場合捨てられてしまう可能性も。
せっかく渡した名刺を捨てられてしまっては意味がありませんよね。
名刺交換も大切な営業活動の一つですから、相手への気遣いは必須といえるでしょう。
名刺の大きさに迷ったらスタンダードなサイズにしておくと間違いありません。
名刺の紙質にこだわる
主な名刺の紙質は以下のとおり3種類存在します。それぞれの特徴を理解したうえで用途やデザインに合わせた用紙を選びましょう。
上質紙
別名「ケント紙」とも呼ばれています。
原料から加工されずそのまま作られる用紙のため、ざらざらとした手触りが特徴的です。
鉛筆やボールペンによる書き込みが可能で、値段も比較的安くすむのでとりあえず名刺を作っておきたい、という人におすすめです。
光沢紙
別名「アートポスト」とも呼ばれています。
表面に光沢があるため見た目にも美しく、インクが鮮やかに発色するので写真や絵などを用いたデザイン性の高い名刺に最適です。
薬剤によるコーティングで紙面はツルツルとしており、書き込みには向いてないという特徴があります。
マット紙
上質紙、光沢紙の中間の特徴を持っています。
さらさらとした手触りで表面はマットに仕上がり、落ち着いた印象を与えられます。
つや消し加工により光の反射が少なく文字が見やすいため、情報量の多い名刺に用いるとよいでしょう。
名刺にロゴや似顔絵を加える
ロゴや似顔絵などの要素を加えることで、オリジナリティあふれる名刺に仕上がります。
特にデザイナーやイラストレーターなどのクリエイティブな仕事をしている人は実力をアピールできるのでぜひ載せておきましょう。
名前と顔を合わせて覚えてもらうため似顔絵ではなく顔写真を載せたい場合は、悪用される危険があることを考慮したうえで判断してください。
またデザイン面だけで個性を出すのではなく、キャッチコピーや業務内容を一言で表したメッセージなどを書いておくとより印象深くなります。
自己PRのためにプライベートなことを書いておけば、そこから話が弾むこともあるでしょう。
ただし人によってはいらない情報であると判断されることもあるため注意してください。
名刺作成サービスを選ぶ際のポイント
名刺の作成は個人でもできますが、高品質な名刺を作成できる専門サービスの利用が断然おすすめです。
自分で作るより作成を依頼した方がメリットが大きいため、営業ツールへの投資として検討してみてもよいでしょう。
ここでは名刺作成サービスの選び方を説明しますので、参考にしてください。
価格で選ぶ
名刺作成サービスを利用するにあたり、最も気になるのが作成にかかる費用ではないでしょうか。
基本的に品質の高いものを作ろうとすれば値段は高くなるので、どこまでなら費用を出せるのか基準を決めておくと迷わずにすむでしょう。
また一見安い価格でサービスが提供されている場合でも、オプション価格や送料が別に発生するなど全部でいくらかかるのかが分かりにくいケースも。
クオリティの割に高くついてしまった…という事態になりかねないため、総額がどのくらいになるのかは必ずチェックしましょう。
加工、用紙で選ぶ
名刺のデザインにこだわりたい人は、加工方法や選べる用紙が豊富に用意されているサービスを選びましょう。
加工方法は型抜き、箔押し、エンボス加工、プレス加工、特色インク、角丸、などがあります。
用紙は主な紙質である上質紙、光沢紙、マット紙の他にもクラフト紙、ミラーコート紙、和紙など特殊紙と呼ばれる紙質が用意されている場合も。
選択肢が多ければ多いほど、イメージどおりの名刺を作りやすくなります。
特に用紙についてはサンプルの取り寄せに対応している業者を選ぶと、実際に確認できて安心です。
納期で選ぶ
名刺の納品にどれだけ時間を要するのかも考慮したいポイントです。
当日出荷に対応している業者や納品に1週間要する業者などさまざまなので、気になる人はしっかり確認を。
近日中に大量の名刺が必要になった場合は、多少品質を落としてでもすぐ納品してくれる業者を選ぶべきです。
一方どれだけ時間がかかったとしてもクオリティは妥協したくない、という場合もあるでしょう。
名刺のクオリティと納品スピードのバランスを考えて、どこまでなら妥協できるのかを明確にしておきましょう。
フリーランスの名刺作成におすすめのサービス6選
ここからはおすすめの名刺作成サービスを紹介します。
デザインと印刷の2種類を紹介しているので、デザインにこだわりたい人はデザイン作成サービスを、特にこだわりがない人は印刷サービスを利用する、というように使い分けてもよいでしょう。
おすすめの名刺デザインサービス
ココナラ
引用元:ココナラ
- 他のサイトよりも安く依頼できる
- スキル提供者はプロ~アマチュアと幅広い
- サイトが使いやすくて簡単に注文できる
ココナラは自分のスキルを提供してお金を得られるスキルマーケット。
イラスト、Webサイト制作、動画制作などのサービスが提供されており、名刺デザイン作成サービスも数多く出品されています。
ココナラのおすすめポイントは何といってもその安さ。2000円から依頼可能な出品者が約700件いるので、デザインを依頼したくなったらまずはココナラで探してみるのもよいでしょう。
スキル提供者はプロからアマチュアまで幅広く登録しています。
そのため「ハイクオリティなデザインにしてもらいたいからこの人に頼もう」「シンプルなデザインでとにかく安く抑えたいからあの人にお願いしよう」というように、デザインの質と料金のバランスがとりやすいというメリットも。
またサービス提供者と購入者の仲介に特化したサイト設計のためサービスの比較からやり取りまでココナラのサイト内で全て完結します。
操作も簡単で365日サポートが実施されているところも嬉しいポイント。
whoo
引用元:whoo
- 8種類から選べるスタイルで個性的な名刺が完成
- 世界中のデザイナーが手がけたおしゃれなテンプレート
- 安くても高品質な名刺を作れる
whooは「自分らしさを名刺で表現」をコンセプトとした名刺デザイン専門サービスです。
特筆すべき点はデザイン性の高さ。一般的な大きさのStandard、正方形のCUBE、横向き長方形のMINIなど合計8種類のスタイルから名刺の形を選べます。
さらにスタイルによっては数百から千以上のテンプレートが用意されているので、イメージにぴったりなデザインが見つかるでしょう。
テンプレートは世界中のデザイナーによる洗練されたものばかりなので、どんなデザインにするか考えるだけで迷ってしまうかもしれませんね。
価格は最も安いStandardで20枚3,350円、最も高いものが美しい箔押しスタイルのHakuで20枚8,080円。
安い値段であっても質の高い名刺が作れるので、コストパフォーマンスも高くなります。
ビスタプリント
引用元:ビスタプリント
- 5000種類以上の豊富なテンプレート
- 専属デザイナーによるレイアウトデザインの代行
ビスタプリントでは名刺デザイン作成サービスが実施されています。
選べるテンプレートは5000種類以上あるので、イメージに合うデザインを探すだけで時間がかかることも。
そこで役に立つのがデザイン代行サービスです。ビスタプリントのデザイン作成サービスでは専属デザイナーがテンプレートの選択からレイアウトデザインまでまとめて代行。
デザインをなかなか決められない…という人にぴったりのサービスです。
専属デザイナーがしっかりと理想のデザインを聞き取ってくれるので安心して任せられます。
また作成したデザインはビスタプリントで印刷できるので印刷業者を探す手間が省けるところも嬉しいですね。
おすすめの名刺印刷サービス
ラクスル
引用元:ラクスル
- 両面カラー印刷が100枚約500円から可能
- 欧米サイズや小型サイズにも対応
- 無料テンプレートで自分だけの名刺を作れる
ラクスルの特徴はなんといってもその安さ。両面カラー印刷で100枚の名刺が約500円で作成できます。
注文してから7営業日後の納品になりますが、時間がかかってもいいからとにかく費用を安く抑えたいという人におすすめ。
また通常サイズより一回り小さい欧米サイズや小型サイズも用意しているので縦書きや横書き、英字の名刺を作れるなどレイアウトも自由に選択可能。
イラストレーター・ワードで使える無料テンプレートも配布しているのでデザイン面でもオリジナリティに富んだ名刺を作れるようになっています。
自分だけの名刺をリーズナブルな価格で作りたいという人は利用してみてはいかがでしょうか。
ライオン名刺
引用元:ライオン名刺
- データ入稿による格安印刷
- 少量印刷に対応
- 用紙、加工オプションが充実
ライオン名刺はイラストレーターによるデータ入稿を採用しているため片面白黒印刷が100枚500円、片面カラー印刷なら100枚750円で名刺を作成できます。
イラストレーターを持っている人は迷わずライオン名刺を選ぶべきでしょう。
一方で少量印刷にも対応しているので必要な名刺の量が決まっている人にもおすすめ。
60枚以上になると割高になってしまうので、20~40枚ほど欲しいという人に最適です。
デザイン面では業界最多40種類以上の用紙、角丸・箔押し・エンボス加工など11種類以上の加工オプションが用意されています。
名刺の形や手触りなどで個性を出したい人はライオン名刺を利用してみましょう。
マヒトデザイン
引用元:マヒトデザイン
- 当日出荷も可能
- 小ロット注文や大量発注に対応
- WEB上で名刺作成が完結
お客様満足度99.9%を誇るマヒトデザインは名刺印刷を得意とする印刷業者です。
特徴は当日出荷も可能なほど早い納品スピード。注文、デザインの入稿、決済が平日14時までに完了している必要がありますが、条件をクリアしていれば当日に出荷してもらえます。
とにかく急ぎで名刺が欲しい、という人は利用してみましょう。
また小ロット注文や法人向けの大量発注にも柔軟に対応。
WEB上でデザインを作成・印刷もできる「デザインメーカー」によって名刺作成がサイト内で完結するなど、高い満足度も納得のサービスが提供されています。
まとめ:フリーランスの名刺は重要な営業ツール!さっそく名刺を作成してみよう
フリーランスの名刺作成について説明してきました。内容のまとめは以下のとおりです。
- フリーランスが名刺に記載すべき情報は名前、肩書、住所、メールアドレス、電話番号(もしくはFAX番号)、SNSアカウント、実績の7つ
- 住所などを載せたくない場合は連絡先ありの名刺と連絡先なしの名刺の2種類を使い分ける
- 名刺のサイズ、紙質にこだわったりロゴや似顔絵を加えたりすると仕事につながりやすい名刺になる
- 名刺作成サービスは価格、デザイン、納期に気をつけて選ぼう
- 名刺デザインサービスのおすすめはココナラ、whoo、ビスタプリントの3つ
- 名刺印刷サービスのおすすめはラクスル、ライオン名刺、マヒトデザインの3つ
ここで紹介したサービス以外にも名刺作成サービスは多数存在します。
自分の目的やイメージに合った名刺を作れるサービスを探してみてください。
