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フリーランスも屋号をつけよう!決め方のコツや手続き、メリットを解説

「フリーランスは屋号を必ずつけなければいけないものなの?」「フリーランスが屋号をつけるメリットは何がある?」「印象に残る屋号のつけ方を教えてほしい」

上記のように考えている人のために、今回は屋号とは何か、屋号をつけるメリット、印象に残る屋号のつけ方、屋号をつける手続き、屋号をつける際の注意点について解説します。

この記事を読めば、フリーランスが屋号をつける必要性や屋号のつけ方について理解を深めることができます。

フリスタ
フリスタ
フリスタ監修(@freelancestyle1
フリーランス編集長。
ディレクター×マーケター/フリーランス10年目で2020年に法人化。現在は、法人代表としてUXリサーチの仕事をしながらフリーランスの方向けに、SNS・ブログにて情報発信をしている。

屋号について

ここでは屋号とは何か、について説明していきます。具体的には屋号にはどのような意味があるのか、フリーランスが屋号をつける必要性について述べています。

屋号とは個人事業主が仕事で使う名前

屋号とは、事業に与えられた名称のことです。法人が会社名をつけるのと同じように、個人事業主も自身の仕事に名前をつけられます。

開業届を提出することで、フリーランスも個人事業主として扱われるので、屋号をつけることができるのです。

屋号にはオフィスや店舗の名前を用いるケースが多いですが、実店舗をもっていないフリーランスの場合は、本名とは異なるペンネームなどを屋号として使用することがあります。

フリーランスに屋号をつける義務はない

個人事業主やフリーランスは屋号をもたなくても、問題なく事業を運営できます。

法人の場合は、商号と呼ばれる会社名を必ずつけなければいけません。その理由は代表者と会社が法的に別々の人格として扱われるので、会社の方に新しく名前をつける必要が生じるためです。

しかし個人事業主の場合は、個人と事業を区別するわけではないので、屋号をつける義務が発生しません。

そのため個人事業主やフリーランスにとっての屋号は、自分がどのような仕事をしているのかを示すものである、と考えるとよいでしょう。

フリーランスが屋号をつけるメリット 

フリーランスにとって、屋号は必ず求められるものではありません。しかし屋号をもつことには多くの利点があります。

ここではフリーランスが屋号をつけることで得られるメリットを3つ紹介します。屋号をつけようか悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

個人名と屋号を使い分けられる

屋号をつけることで、プライベートと仕事の領域を区別できます。屋号を使用できる場面は、領収書や請求書の作成時、事業用口座の開設時です。

このとき仕事で使うにもかかわらず、個人名で書類や口座を作ってしまっては、自身で使うのか仕事で使うのかを判断しにくくなってしまいます。

領収書や請求書などが管理されていなくては、確定申告で正確な所得額を算出できません。また資金の流れが明確でないと、事業の経営にも影響が出てしまうでしょう。

しかし屋号を使えば名前を使い分けることができるので、事業で使用する書類や資金の管理を容易におこなえるようになります。

社会的信用を獲得しやすい

屋号は法人でいうところの会社名にあたります。そのため個人名で仕事をするよりも、信頼してもらいやすいというメリットがあります。

例えば「山田〇〇」という本名では「副業レベルで仕事をしているのではないか」「報酬に見合った仕事をしてもらえるのだろうか」など、クライアントを不安にさせてしまうかもしれません。

そこで「山田デザイン事務所」という屋号を提示すれば「きちんと事業を経営している」という印象を与えられます。

そのため「これなら安心して仕事を依頼できる」と思ってもらいやすくなるのです。

印象に残る屋号をつければ覚えてもらいやすい

印象深い屋号をつければクライアントに覚えてもらいやすく、新規契約の可能性が高まります。

フリーランスは会社員のように、常に仕事を与えられるわけではありません。そのため積極的に人脈を広げ、仕事を依頼してもらえるように働きかける必要があります。

そのとき自分に何ができるのか、どんな仕事をしているのかをアピールできなければ、他人との差をつけられず、すぐに忘れられてしまうでしょう。

しかし印象的な屋号があれば後から思い出してもらいやすくなるため、人手が必要なときに声をかけられやすくなります。屋号のつけ方のポイントは、以下の章で解説しています。

印象に残る屋号のつけ方

ここからは記憶に残りやすい屋号のつけ方を解説していきます。いくつかポイントがありますので、しっかり押さえておきましょう。

事業内容を名前に含める

どのような事業をおこなっているのかを相手に伝えることが、屋号をつける目的の一つです。ここではフリーランスに多いライター、デザイナー、エンジニアに適した屋号のつけ方をご紹介します。

ライターは本名かペンネームで問題なし

ライターに適した屋号のつけ方は以下のとおりです。

  • 本名
  • ペンネーム
  • 店舗名や事務所名

ライターであれば本名、もしくはペンネームでも差し支えありません。

ペンネームは本名のような架空の名前にすると、ビジネスシーンでも好印象を与えやすいでしょう。

作家性のある文章を書いている場合は、他人と被らない個性的な名前にすると、自身のキャラクターを押し出せます。

また店舗名や事務所名を屋号にしたい場合は「〇〇ライティング」「〇〇オフィス」などが候補として挙げられます。

デザイナーは「デザイン」を入れると分かりやすい

デザイナーに適した屋号のつけ方は以下のとおりです。

  • 〇〇デザイン
  • 〇〇デザイン事務所
  • 〇〇ウェブ
  • 〇〇工房
  • 〇〇屋

「デザイン」の一言を入れると、事業内容をわかりやすく伝えることができます。

少し変わった屋号にしたいのであれば切り口を変えて、「〇〇工房」「〇〇屋」といった名前にすれば職人らしさを演出できるでしょう。

〇〇の部分には苗字か名前、もしくは両方入れるのが一般的です。しかしブランディングの側面から、自分の名前と全く関係ない単語を入れるケースも多く見受けられます。

エンジニアはスタイリッシュ性を重視しよう

エンジニアに適した屋号のつけ方は以下のとおりです。

  • 〇〇システム
  • 〇〇技研
  • 〇〇プロジェクト
  • 〇〇Labo

〇〇の部分には自分の名前を入れるだけでなく、IT関連の単語を入れるのもよいでしょう。エンジニアとしての仕事と屋号が結びつきやすくなります。

エンジニアの屋号にはカタカナやアルファベットがよく用いられ、スタイリッシュな印象を与えるものが多く存在します。

しかしカタカナや英語を多用すると読みにくくなってしまうので、ひらがなや漢字とのバランスをよく考えましょう。

3~4文字にする

事業内容や自分の名前を屋号に含めない場合は、文字数を3~4文字に収めることをおすすめします。

なぜなら長すぎる屋号は単純に覚えにくいためです。

例えば3文字の会社名には「ヤフー」「JAL(ジャル)」などがあり、4文字の会社名は「グーグル」「ユニクロ」「しまむら」などが挙げられます。

屋号を伝える相手のことを考えて、屋号はなるべく短くしましょう。

濁音、半濁音を使う

屋号に濁音や半濁音を使うことで、インパクトを与えやすい名前に仕上がります。

濁音には重量感や安心感、凄みを連想させる効果があります。そのため強さを印象付けたい場合の使用がおすすめです。

一方、半濁音を使った言葉には、軽さや楽しさが伴います。事業内容にもよりますが、可愛らしさを重視したい場合に効果があると考えられます。

音がもつ印象をうまく使いこなして、自身の事業を的確に表せる屋号を考えてみましょう。

屋号をつける際の手続き

フリーランスが屋号をつけるためには、開業届の提出が必要です。

開業届は税務署で受け取るか、国税庁のホームページhttps://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm)からPDFファイルをダウンロードすることで入手できます。

引用元:国税庁 

なお開業届は「事業を始めてから1ヶ月以内に提出しなければならない」と定められています。期間内に屋号を決められなかった場合は、空欄で提出しても構いません。

開業届の提出時だけでなく、確定申告時にも屋号の申請が可能です。確定申告書に屋号の記載欄があるので、そこに決めた屋号を記入して提出すれば手続きは完了します。

また、屋号を変更した場合、その都度変更の手続きは必要ありません。次回の確定申告時に、新しい屋号を書いてしまえば変更されます。その際には屋号を変更した旨を一言添えておきましょう。

屋号をつけるときの注意点

ここからは屋号をつけるときに気をつけるべき点について説明します。

使用できる文字・記号が決まっている

屋号で使えるのはひらがな、カタカナ、漢字、アルファベット(大文字・小文字)、数字、一部の記号のみです。使用できる記号は以下のとおり。

  • 「&」(アンド)
  • 「’」(アポストロフィー)
  • 「,」(コンマ)
  • 「-」(ハイフン)
  • 「.」(ピリオド)
  • 「・」(中点)

上記6つ以外の記号は一切使えないので、注意してください。また記号は文字の間にしか入れられず、屋号の最初や最後には使えません。

会社や法人を連想させる言葉は認められない

個人事業主が自身の事業に対して、会社名のような屋号をつけることは禁じられています。禁じられている名称には以下のものがあります。

  • 「〇〇会社」
  • 「〇〇法人」
  • 「〇〇銀行」
  • 「〇〇証券」
  • 「〇〇保険」
  • 「〇〇inc.」
  • 「〇〇Ltd.」

会社や法人だけでなく、銀行や証券など特定の業種を表す名称も認められません。また会社名の英語表記である「inc.」「Ltd.」も同様です。

会社法第7条では「会社でない者はその名称又は商号中に、会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない」

(参考:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=417AC0000000086)と定められています。

そのため会社名と間違われる懸念のある屋号は避けましょう。

既にある屋号は使わない

既に存在している屋号の使用は、できるだけ控えましょう。使用することもできますが、同じ屋号をもつことで、何らかのトラブルに発展する可能性もあります。

また商標登録されている屋号を使ってしまうと、会社法などの法律に抵触するリスクが高まります。

屋号を考える際には、まず同じ屋号がないかをインターネットで検索してみましょう。もしくは国税庁の「法人番号公表サイト」や法務局の無料調査を利用すると、より確実です。

まとめ

今回は屋号とは何か、屋号をつけるメリット、印象に残る屋号のつけ方、屋号をつける手続き、屋号をつける際の注意点についてお伝えしました。

屋号は事業の「看板」のようなものです。自身がどのような仕事をしているのかを、簡潔かつ明確に伝えられます。

また、経営を進めるうえでの理念やビジョンを屋号に託すことで、自身のモチベーションアップにもつながるでしょう。

今回の記事を参考に、ぜひ自分らしい屋号を考えてみてください。

 

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塩屋 あにか
愛知県在住のフリーライターです。フリーランスとしての活動から得た知識と経験をもとに、役立つ情報を発信していきます。