今回は、フリーランスとサラリーマンの違いについて詳しく解説します。
サラリーマンからフリーランスへの独立を検討している方の中には、「本当に独立していいのか」「独立するタイミングは今でいいのか」など、さまざまな悩みを抱えているでしょう。
そもそも、フリーランスとは「会社や団体などに所属せずに個人で仕事を請け負う働き方」を指します。
しかし、何も考えずに、ただ自由な働き方に憧れを抱いただけで、すぐにフリーランスとして働いてしまうと失敗してしまう可能性があります。
そこで今回は、サラリーマンからフリーランスへの転向を検討している方に向けて、フリーランスとサラリーマンとの違いやメリット・デメリット、さらに独立前にやっておくべきことについて詳しく解説します。
- サラリーマンは、安定性が高い
- フリーランスは、自由度が高い
- フリーランス成功するためにも事前準備をしっかりしよう
今後のキャリアを見つめ直すためにも、ぜひ参考にしてみてください。
【結論】自由度ならフリーランス、安定性ならサラリーマン(会社員)
フリーランスとサラリーマン、それぞれ異なるメリットやデメリットが存在しますが、その大きな差は自由度の違いと安定性の違いです。
例えば、フリーランスの場合は仕事をする場所や仕事をする時間、どのような仕事をするのか自分で自由に決められますが、サラリーマンの場合はこれら全てが決められています。
また、フリーランスの場合は福利厚生や一部の社会保障が受けられず、受け取る公的年金額も少ないのですが、サラリーマンの場合は、毎月定額の固定給がある他、福利厚生が充実しており、受けられる保障が多いです。
このように、フリーランスは自由度が高く、サラリーマンは安定性が高いという違いがあります。
フリーランスのメリットとは
まずは、フリーランスのメリットを見ていきましょう。
フリーランスのメリットは以下の通りです。
- 好きな場所で働ける
- 収入アップが期待できる
- 仕事を選べる
- 効率的に時間を使える
- 人間関係のストレスが軽減
- 年齢に関係なく働ける
ここでは、フリーランスの大きなメリットである3つについて詳しく紹介します。
収入アップが期待できる
最大のメリットは、なんといっても「収入アップが期待できる」ことでしょう。
サラリーマンは成果を上げても、全てが収入に直結するわけではありませんが、フリーランスの場合は自分が上げた成果が収入になります。また、掛け持ちも可能となるため、何をやっても給料が上がらないといった徒労感から解放されます。
仕事内容や仕事相手を選べる
また、サラリーマンにとっては、「仕事を選ぶことができる」という点も魅力的ではないでしょうか。
サラリーマンの場合、やりたくない仕事を任せられることもあり、やりたくない・苦手だからといって断ることはできませんが、フリーランスの場合は好きな案件だけを選んで仕事することができます。
働く時間や場所を自分でに決められる
その他にも、仕事をする場所や時間を自分の都合で決められるといった自由度が高いことも、フリーランスのメリット・魅力といえます。
サラリーマンであれば、通勤ラッシュの時間に決められたオフィスへ行き、決められた席で作業を行い、所定の時間に休憩を取るといった過ごし方をします。一方、フリーランスの場合は、自分によって最も効率良く仕事が進められるように働く時間や場所を決めることが可能です。
フリーランスのデメリット
逆に、フリーランスのデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
フリーランスのデメリットは以下の通りです。
- 収入が安定しない
- 社会的信用が低い
- 確定申告が必要
- スキルが伸びにくい
- 孤独感がある
それでは、上記の中から3つ詳しく解説します。
収入が安定しない
サラリーマンからフリーランスになろうと検討している方が最も気になるのは「収入が安定しない」ことでしょう。
フリーランスは自分で営業して仕事を獲得していかなければなりません。もし仕事を獲得できたとしても、案件をもらっているクライアントの経営状況が悪化してしまい、突然仕事がなくなる可能性もあります。そのため、収入が安定しないのです。
経理や確定申告など、雑務が多い
サラリーマンとは違い、フリーランスになると、自分で確定申告を行う必要があります。その際、収入や経費などを全て管理し、また家賃や公共料金といった経費の計算が複雑になる可能性もあります。
このように、経費や確定申告など、雑務が多いこともフリーランスのデメリットです。
社会的信用が低い
フリーランスのデメリットとして、社会的信用が低いことも挙げられます。
例えば、クレジットカードが作れない・住宅ローンを組むことができないなど、サラリーマン時代と比較すると、これらのお金にまつわる手続きのハードルが上がります。
サラリーマン(会社員)のメリットとは
次に、サラリーマンのメリットとデメリットを見ていきましょう。
サラリーマンのメリットは以下の通りです。
- 収入が安定している
- 社会保障が充実している
- 福利厚生が手厚い
- 社会的信用が高い
- 税金管理などを行う必要がない
- 必要なものは会社が支給してくれる
それでは、見ていきましょう。
収入が安定している
サラリーマンのメリットは、なんといっても「収入が安定している」ことでしょう。
毎月決まった金額の給与を受け取ることができ、賞与や職能給などあれば、さらに上乗せされます。そのため、フリーランスのように仕事が獲得できずに収入が途絶えるということはないでしょう。
社会保障が充実している
また、フリーランスと比べて社会保障によって手厚く守られているのもメリットといえます。被用者保険の保険料は企業側と折半になるため個人の負担が軽減する他、労災保険や雇用保険にも加入できるなど、社会保障が充実しています。
福利厚生が手厚い
サラリーマンにとって、何気なく普段受けている福利厚生も最大のメリットといえます。
勤めている企業によって、以下のようにさまざまな福利厚生が提供されています。
- 健康診断
- 勤続表彰
- 通信教育
- 社宅・社員寮・家賃補助
- 食堂・食事補助
- 保養施設
- レジャー施設の割引 など
上記のように、自分への投資である通信教育も、福利厚生を活用すれば通常よりも安くスキルアップができます。
サラリーマン(会社員)のデメリット
逆に、サラリーマンのデメリットにはどのようなものが存在するのでしょうか。
サラリーマンのデメリットは以下の通りです。
- 給料が上がりにくい
- 制約に縛られてしまう
- 人間関係に悩まされる可能性がある
- 定年退職による将来の不安がある
- MAXの収入額が決まっている
それでは、見ていきましょう。
制約に縛られている
サラリーマンとして働いている以上、さまざまな「制約に縛られる」ことがあります。
勤務時間が決まっていることはもちろん、働く場所もオフィスでと規定されている企業が多く、フリーランスのように好きな場所で好きな時間に働くことができません。
人間関係に悩まされる可能性がある
また、「人間関係に悩まされる可能性がある」ことも、サラリーマンのデメリットとして挙げられます。仕事を辞めるほとんどの人が仕事内容より人間関係に起因した理由となっていることから、人間関係の精神的負担は計り知れないものがあるといえます。
MAXの収入額が決まっている
サラリーマンの給料はフリーランスとは違い、成果に比例して上がらないケースが多いです。他の人より2倍もの成果を上げたとしても、企業全体の業績が悪ければ、少ししか給料が上がらない、もしくは全く上がらないこともあります。
企業という組織は、優秀な人からそうでない人まで雇っています。誰かが上げた成果を社員全体で分け合うような仕組みとなっているため給料が上がりにくく、MAXの収入額が決まっているのです。
フリーランスvsサラリーマン(会社員)、8つの違いとは?
ここからは、上記で述べたフリーランスとサラリーマンのメリット・デメリットをもとに、それぞれの違いをまとめました。
契約方法が違う
サラリーマンの場合、企業と雇用契約を締結します。雇用主と従業員という主従関係があるため、労働時間・仕事内容・休日のとり方など、その企業のルールに沿った行動を取る必要があります。
一方、フリーランスの場合は、プロジェクトごとに業務委託契約を締結します。企業と雇用契約を締結するのではなく、独立した事業者間での契約のため、労働時間・仕事内容を企業に縛られることなく、自由に決められることが特徴です。
仕事の進め方が違う
フリーランスの場合、上司がいないため、仕事に関するあらゆることを指示してくれる人がおらず、全て自分一人で考えて行動する必要があります。誰とも話さずに1日が終わるということがあるため、孤独を感じてしまう人もいます。
また、サラリーマンのように、同僚や先輩などに仕事に関する質問をすることができないため、自分自身で勉強してスキルアップしなければならない他、待っているだけで仕事が入ってくるわけでもないため、営業などを行い自分で仕事を獲得する必要があります。
そのため、営業経験がない場合、この時点でつまずく人が多い傾向にありますが、クラウドソーシングサービスなどを活用することで、比較的容易に仕事を獲得することができます。
収入が違う
サラリーマンの場合、正社員として雇用されている以上、毎月安定した収入が得られますが、いくら成果を上げても、その全てが収入に直結することはありません。しかし、フリーランスの場合は、成果=収入となるため、成果を上げれば上げるほど、高い収入が期待できます。逆を言えば、仕事を獲得できなければ収入が0となるということです。
そのため、フリーランスとして働く場合、自分のスキルを企業に売り込む営業力が大切です。とはいえ、営業力がなくても、クラウドソーシングサービスなどを利用すれば、仕事を獲得することができますが、スキルのないフリーランスは生き残れないため、最低限ある程度のスキルが必要でしょう。
社会保障の充実度が違う
フリーランスとサラリーマンでは、社会保障の充実度が異なります。
例えば、医療保険では、フリーランスは「国民健康保険」、サラリーマンは「健康保険」となりますし、年金保険では、フリーランスは「国民年金」、サラリーマンは「厚生年金」に加入します。
また、サラリーマンであれば雇用保険に加入し、失業して所得がなくなった場合に失業給付を支給され、生活の安定や再収束の促進を図れますが、フリーランスの場合は雇用される立場ではないため、雇用保険に加入できず、失業保険も受給できないのです。
このように、補償の充実度が異なり、フリーランスは受ける公的年金も少なくなります。
信用・信頼度が違う
一般的に、サラリーマンよりもフリーランスの方が信用や信頼度が低くなりがちです。
特に、クレジットカードの作成・ローンの借り入れなど、お金にまつわる手続きに影響してきますが、仕事が軌道に乗ればフリーランスでもサラリーマンと同等の信用・信頼が得られます。
休日が違う
フリーランスは、サラリーマンとは違い、いつ働くのか自分で決めることができます。つまり、いつ休むのかということも自由ということです。
しかし、自己管理をしっかり行っておかないと、上手くバランスが取れず体調を崩してしまう恐れがあります。そうなると、仕事ができずに収入が0になってしまうリスクがあるため、スケジュール管理・自己管理が重要です。
税金の処理が違う
サラリーマンは、副業などといった理由がなければ確定申告を行う必要はなく、企業側が全て行ってくれます。そのため、年末調整の書類を提出くらいの手間で済みます。
しかし、フリーランスの場合は、自分自身で確定申告を行い、所得税を納めなければなりません。また、住民税などの税金も納める必要があるため、手間がかかってしまいます。
控除額が違う
フリーランスとサラリーマンでは、控除額が異なります。
サラリーマンの場合、「給与所得控除」というものがあり、給与収入額によって55万円〜195万円の控除を受けられるものです。
一方、フリーランスの場合には給与所得控除というものは存在しませんが、確定申告の基礎控除として48万円の控除を受けることが可能です。
また、青色申告承認申請書を提出している場合、青色申告特別控除として最大65万円または55万円、あるいは10万円を所得から控除することができます。
独立する前にやっておくべきこと
独立してフリーランスになる場合、サラリーマンのうちにやっておくべきことがいくつかありますので、ここで紹介していきます。
- 人脈を作っておく
- スキルを磨いておく
- お金にまつわる手続きをしておく
まずは、フリーランスとして働き続けるためにも、仕事に繋がりそうな人脈を作っておくことが大切です。フリーランスの多くの人が、サラリーマン時代の人脈から仕事を得ているため、サラリーマンのうちに人脈を広げ、仕事がなくならないようにしておくと良いでしょう。
また、スキルを磨いておくことも大切です。なぜなら、フリーランスは実力社会となっており、クライアントはそのスキルに対して報酬を支払います。そのため、サラリーマンとして働いているうちに、スキルアップしておくと良いでしょう。
さらに、お金にまつわる手続きを済ませておくことも大切です。フリーランスとサラリーマンとの違いでも説明したように、フリーランスになるとクレジットカードの作成・ローンの借り入れなどが難しくなってしまいます。そのため、サラリーマンとして働いているうちに済ませておくことをおすすめします。
その他にも、「どの年金に加入するのか」「健康保険に加入するのか」「白色申告と青色申告どちらにするのか」考えておくと良いでしょう。
フリーランスvsサラリーマン(会社員)徹底比較についてのまとめ
今回は、フリーランスとサラリーマンの違いについて徹底比較してきました。
フリーランスとサラリーマン、それぞれ異なるメリットやデメリットが存在し、どちらの働き方が良いと一概には言えないことが分かったでしょう。そこで大切なのが、「どのような働き方が自分にあっているのか」「どういったことに重きを置くのか」です。
例えば、十分なスキルがあり、趣味のために時間を使いたい場合にはフリーランス、今後のことを考えてスキルを磨きたい場合にはサラリーマンなど、まずは自分の考えと向き合うことが大切です。
今回紹介した、フリーランスとサラリーマンのメリット・デメリットや、それぞれの違いを理解した上で、今一度自分のキャリアプランについて見つめ直してみてはいかがでしょうか。
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